一般的に絹には防水スプレーは使用できませんが唯一絹にもOKな物がこちらです。
しかし時間を経た古布は染料や顔料がデリケートなので必ずテストが必要です。
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糸
はさみ
愛用のはさみです。裁ちバサミは東京庄三郎240m/m、絹用専用と他の布用と分けています。絹用とは、もう四半世紀の付き合い。2本とも同じグレードのはさみなのですが、なんど研ぎ直しても、調節しても絹専用と同じ切れ味にはならないんです、不思議です。ちなみに研ぎは東京庄三郎の本社工場(http://www.shozaburo.co.jp/)に御願いしています。昔ボディーガードという映画で、シルクのスカーフをふわっと舞い上げ、日本刀の上に落としてスカーフを切るというシーンがありました。絹専用の切れ味はまさにあんな感じです。
糸切りばさみはナス印、写真のように片方丸くなってます、ここが使いやすい!
はさみの切れ味に満足していない方は一度研ぎにだしてみては? 江戸時代は刀鍛冶だった、庄三郎さん、良い仕事をしてくれますよ。(他メーカーの研ぎもOKかメールで問い合わせて下さい)
道具は腕を助けます!!
モザイク
昔きものの色はなんて美しいのでしょう!私は毎日眺めています。実に飽きない。当時(戦前)多くはドイツ製の染料で染められていたらしいんです。大変発色が良く堅牢度も抜群!職人達は競って美しい布を作ったんでしょうね~。そんな大正~昭和初期は着物文化の中で一番華やかだったと言われています。
そしてそんな時代の布で溢れる紀屋のアトリエの壁はモザイクの様になっています。色別に分類してあるんですが、その種類と量は半端じゃありませんよ~!。きっちり整理されてないと気が済まない典型的A型人間の私ですが、その布の多さにさすがに追いつかない時があります。そんな時は典型的なO型人間(妹)にSOSを出し、ざっくり手伝ってもらいます。とにかく仕事が早いんです。助かってます。
お気に入りの布をそのうちご紹介いたしますね!。
お気に入りの道具#1
ミシンについて
お教室の生徒さんから、「ミシンを購入したいのですがどんなミシンを選べば良いでしょうか?」といったご質問が多く寄せられます。そこで今日はミシンについてわたしなりの意見を書きます。(今までいろいろなミシンを使い辿り着いた、ごくごく個人的な見解ですのであしからず)
多くの紀屋のお教室では家庭用のコンピューターミシンを使って製作しています。工業用や職業用も厚物縫いが出来ますので、バッグ製作に大変向いていますが、直線縫いしか出来ず少々不便です。モーターのパワーがあって厚物縫いさえ出来れば家庭用コンピューターミシンは万能です。
ミシンをさわって四半世紀になりますが最近のコンピューターミシンはすごいです。人間工学に基づき、大変使いやすく設計、デザインされています。生徒さんの中には、半世紀以上足踏みミシンしか使った事が無い方も大勢いらっしゃいます。そんな方でもその使いやすさ、かゆい所に手の届く機能に驚嘆の声をあげています。
そこで本題、モーターのパワーの見分け方ですがズバリ値段です!メーカ希望小売価格が10万円以上のブラザーかジャノメのコンピューターミシンが私は好きです。値段以外の見分け方としては、*送り歯が6枚以上のものがよいです。バッグを縫う際6枚歯の機能が必要という訳ではありません、6枚送り歯以上のミシンにはパワーのあるモーターが付いているという目安です。もう一つ重要なのはミシンの重さと大きさです。*約7.5キロ以上そしてメーカーによって呼び方方は変わりますが、*フルサイズ(ブラザー)と呼ばれる家庭用で一番大きいランクのサイズをお勧めします。軽いミシンは縫いながらミシン自体がその振動で移動いてしまいます、7.5キロ以上あれば構造部の金属に質の良いものが使われており、構造部のゆがみ(ミシンの調子が悪くなる一因)が起こりにくいのでは?と考えます。
それらを総合すると、メーカ希望小売価格が10万円以上のブラザーかジャノメがおすすめなのです。あと+5~10万円プラスすると送り歯が7枚、自動糸切り、押さえ厚調整、などの便利機能は増えますがモータ、フレームといったコアの部分は同じですのでお好みで選択して下さい。
現在販売されているモデルの中で一番コストパフーマンスが高いものはブラザーのBC4000(SR-28も同じ)です。メーカ希望小売価格は\102,900、6枚歯、7.5キロ、フルサイズ、です。販売価格は店によって色々ですが紀屋御用達のミシン屋さんでは約60%程ディスカウントしてくれます。横浜、青山、新宿、自由が丘教室ではこのミシンを使用しております。
以上長くなりまたが、ミシンも機械ですから、相性というのもあります。あくまでも参考という事ですよ。